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はきものをそろえる

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はきものをそろえる

はきものをそろえると 心もそろう

心がそろうと はきものもそろう

ぬぐときに そろえておくと

はくときに 心がみだれない

だれかが みだしておいたら

だまってそろえて おいてあげよう

そうすればきっと

世界中の人たちの心も そろうでしょう


   この詩は、長野県円福寺の藤本幸那住職が作った詩です。第二次世界大戦で、東京中は焼け野原になっていました。戦争で 親を亡くした子どもたちは、着るものもぼろぼろで、裸足でした。行き交う人々に物乞いやスリ、置き引きなどをして暮らしていました。それを見た住職はとても心を痛め、自分のお寺で育てることにしたのです。20人、30人と子どもたちがだんだん多くなっていきました。ところが玄関を見ると、脱ぎ捨てられた靴が重なったり、ばらばらになったりしていました。それを見た住職は子どもたちに「履き物をほったらかしておくと、また戦争になってしまいますぞ。」と伝えました。このことがきっかけとなって、この詩が生まれたそうです。

   この詩は、子どもたちに何を教えようとしたのでしょうか。自分の靴をそろえずに脱ぎっぱなしにするという行動は、後から来る人のことをまったく考えていません。反対に、自分の靴をそろえることができる人は、自分の行動を冷静に考えられ、他の人が乱した靴を黙ってそろえることができる人でもあると思うのです(これは、靴だけに限ったことではなく、すべてのことに言えることです)。このように一人一人が自分のことを落ち着いて見つめたり、考えたりして行動することは、とても大切なことです。しかも、他の人のことも考えることができれば、円滑な人間関係を築くことができるはずです。

   私がお世話になったある校長先生は、「靴を子どもにそろえさせることは、一番大事な躾だ。」と機会をとらえて子どもたちや保護者に話していました。幼児に対しては、まずは大人の我々が見本となって、実行していきたいものです。

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