
もうすぐ大相撲7月場所が始まります。先場所、優勝し、史上最短で第75代横綱に昇進した大の里の活躍が楽しみなところです。大の里関は、異例のスピード出世を遂げたことで大きな話題になっています。彼の相撲スタイルは力強い相撲で、冷静な判断力と勝負勘の鋭さが特徴です。努力家であり、稽古では誰よりも早く土俵に立ち、誰よりも長く汗を流すと言われています。また、礼儀正しく、本場所の土俵の中で、渡された汗拭きのタオルを使い終わった後、折りたたんで返すなどの態度が称賛されています。師匠である二所ノ関親方からも「努力を惜しまない真面目な性格」と高く評価されており、土俵に立つ姿勢に責任感があります。そのたぐいまれな才能と礼儀正しさから「相撲界の大谷翔平」とも呼ばれています。
ところで、その大谷選手といえば、今年度の活躍もさることながら、ベンチ内のごみを拾ったり、ひまわりの種を食べた後の殻を紙コップに入れたりなど人として大切なマナーが備わっているアスリートとして知られています。TVでもその場面が写し出されることがあります。大谷選手は、京セラやKDDIの創業者である稲盛和夫氏の著書『生き方』を愛読書として挙げています。この本は、日本国内で150万部、世界16カ国で翻訳され、世界全体で770万部を突破するなど、多くの人々に影響を与えています。人生哲学の書で、「人間として正しいことを追求する」という指針を説いています。著書の中に「自身の成功の理由を求めるとしたら、それは、根本の倫理や道徳に反しないこと。このことを生きるうえで最も大切なことだと肝に銘じ、必死に努力してきた」という部分があります。この考え方が大谷選手の日々の行動に表れ、成功へと導いたに違いないと私は思っています。
大リーガー大谷翔平と横綱大の里、2人の日本を代表する偉大なアスリートを見ていて、「まじめに努力すること、礼儀を忘れないこと」を大人として子ども達に教えていくことは、とても大切なことだと改めて感じさせられました。