男子サッカー日本代表やJ リーグで監督を務めた日本をワールドカップに導いた岡田武史監督をご存じでしょうか。岡田氏はサッカー界で、とても有名な方ですが、それにとどまらず、FC今治の会長や高校の学園長など経営者としての手腕が認められています。その高校の教育方針が、私にはこれからの時代を生き抜くために必要なことを先取りしているように思えます。
岡田氏の教育へのアプローチは、サッカーに限らず、子どもたちがキャプテンとしての資質、すなわちリーダーシップと自立心を育むことに焦点を当てています。彼の見解は、自主性を重んじ、自らの意志で行動し、自分の判断で問題を解決することを最も大切にしています。これは、人生のあらゆる局面で重要なスキルであると。子どもたちが自分の意見を持ち、自分の足で立つことを学ぶ環境を提供する重要性を強調しています。TVで高校での授業風景が放映されました。一つの教室の中で、先生の講義を受ける子、友達と対話しながら学ぶ子、ドリルを使って一人で学習する子に分かれていました。彼の教育方針は、自分の頭で考え、自分で行動する機会を与えることによって、自主性を育むことにあります。選択の自由を与えることは、自分の行動に責任を持たせることになります。このような方針にしている理由は、今までは過去の例をもとに考えれば、対応できていましたが、これからの世の中は、予測困難で何が起きるかわからない。そんな世の中では、自分で判断する力が備わっていないと、対応できないと。
このコラムでも何回かお伝えしましたが、幼稚園の子どもたちにも自分の頭で考えさせていくことは極めて大切だと思っています。日々の生活の中で、さまざまな選択の場面を提供し、自分で決断させることで、自主性を養わせることができます。このような経験の積み重ねにより、子どもたちが将来、困難に直面したときに、自分自身で解決策を見つけ出す力を育むのに役立つはずです。