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アメリカインディアンの教え

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  年長児の保護者の皆様、本日のお子様のご卒園誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。私は卒園式での子どもたちの立派な態度に感心させられました。この一年の成長には、目を見張るものがあります。園のリーダーとして、下学年の手本となる姿を見せてくれました。北丘幼稚園の卒園生として小学校に安心して送り出すことができます。これからの活躍が楽しみです。

 さて、先日2歳の男の子を持つ知人がご夫婦で我が家に遊びに来てくれました。親として自分の子どもの成長する姿を見て、当然うれしいのだけれど、さみしさもあると言っていました。ズボンを自分でぬぎ、おむつをとって、丸め、ごみ箱に捨てる。今まで、当たり前のように親がやってあげていたことを少しずつ息子ができるようになってくる。これは、間違いなく喜ばしいことのはずですが、一方では親から離れていく感覚を感じることにもなるようです。

 ここで卒園式の式辞の中でもお話しさせていただきましたアメリカインディアンの教え(あるいは山口県の教育学者の説と言われています)について触れておきます。

「乳児はしっかり、肌を離すな」
「幼児は肌を離せ、手を離すな」
「少年は手を離せ、目を離すな」
「青年は目を離せ、心を離すな」

 乳児期は、親の肌と触れ合うことで安心できる時期ですが、幼児期になると抱っこから「下ろして」とせがみ、自分の足であちこち興味関心のあるほうへ一人で歩き回るようになります。子どもは自分でやりたいことも増え、子ども同士で遊ぶようにもなり、子どもの世界も少しずつ広がります。­この時期に大切なのは、上述の「肌を離せ、手を離すな」ということです。­子どもが好きなように動けるのは、親や信頼できる人がちゃんと見ていてくれるからです。まだ一人になると不安を感じ、遊びながら親がいるか確認しては安心します。これは、幼児の自立の基礎になるものです。この頃にまだ肌を離さないでいると、自立心などが芽生えるチャンスを失いがちになってしまいます。­まだまだ心配な時期ですが、肌を離して、手は離さずに子どもの成長を見守る必要があります。そして、少年期では、親の手から離れ行動範囲が広がり、それぞれの進路に向かって進んでいきます。青年期は、手も目も離しますが、気持ちの上で心はしっかりとつながっていることが大切であると教えています。

 大切なことは、親のスタンスとして、子どもの成長段階に合わせて、安全面に配慮しながら少しずつ距離をとっていくことです。

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