
先日、ユニセフによる子どもの幸福度についてまとめられた報告書が報道されました。それによると、データが得られた36か国のうち1位オランダ、2位デンマーク、3位フランスとなっています。日本は14位で、38か国中20位だった前回よりも順位を6つ上げました。幸福度とは「身体的健康」と「精神的幸福度」、それに学問などの能力に関する「スキル」の3つの分野で測られます。日本は子どもの肥満の割合や死亡率から算出する「身体的健康」が前回と同じく1位でした。これは、医療制度の充実や栄養状態の良さが影響していると考えられています。「スキル」は前回より順位を大きくあげて12位でした。一方、課題となるのは「精神的幸福度」です。前回より5つ順位をあげたものの32位と低い順位となっています。これは生活にある程度満足している子どもの割合が増えて各国の平均とほぼ同じ水準になった一方、自殺率が上がって4番目に高くなったためと考えられています。このほか報告書では、家庭や学校での人間関係などが子どもの心に影響を与えるとも指摘していて、良好な親子関係を築くための保護者への支援や学校や地域社会による暴力やいじめなどのリスクに対処などが必要だとして各国に対策を呼びかけています。
ところで、精神的幸福度を向上させるために日常生活の中で取り組める方法がいくつかあげられています。その一部を掲載します。① 毎日、感謝の気持ちを持つこと。②日常の中に運動を取り入れること。 軽い運動でも、気分を高揚させ、ストレスを軽減する効果があります。③質の高い睡眠をとること。 規則正しい睡眠時間を確保し、リラックスできる環境を整えることが重要です。④人間関係を大切にすること。 信頼できる友人や家族との交流を増やすことで、孤独感を軽減し、心の安定につながります。⑤目標を設定し、達成感を味わうこと。小さな成功体験を積み重ねることで、自信が高まり、幸福感が増します。前述のような取り組みを習慣化させることが、精神的幸福度を高めるうえで大切だそうです。