「VUCA（ブーカ）時代」聞きなれない言葉ですが、予測困難な今の時代を表した言葉だそうです。VUCAとは、変動性（Volatility）、不確実性（Uncertainty）、複雑性（Complexity）、曖昧性（Ambiguity）の４つの頭文字を順に並べたものです。今までは、ある程度のことは過去の経験から推測できていましたが、VUCA時代である現在は、技術革新や人々の価値観の多様化により、いろいろなことが考えもつかない事態に進んでいく可能性があり、予測困難となっています。新型コロナウィルス感染、政治経済、戦争や貧困、巨大企業による支配など、私たちを取り巻く環境は、想像以上のスピードで物事が変動していきます。そのため、一人一人が自分の頭で、素早く判断し、行動することが求められます。
このような時代において、幼稚園の子どもたちに育んでほしい能力は、変化に対応する柔軟性や適応力であると言われています。これは、新しい環境や状況に素早く適応し、学び続ける能力を意味します。それから、創造力や問題解決力も重要で、これらは、既存の枠を超えた新しいアイデアを生み出し、複雑な問題に対して独自の解決策を見つける力となります。また、多様な文化や社会的背景を持つ人々と協力し、コミュニケーションを取る能力も求められます。これらの能力は、子どもたちが将来、自分の道を切り開き、社会の一員として貢献するために必要なものです。大人としては、子どもたちが自ら学ぶ意欲を持ち、好奇心を持続させる環境を提供することが大切です。遊びを通じてこれらの資質や能力を育むことが期待されています。子どもたちが学ぶ楽しさを知り、積極的に物事に関わろうとする姿勢は、学習意欲や社会での問題解決力につながります。大人には、子どもたちが自由に考え、感じることを尊重し、彼らの創造性や意欲を育むことが求められています。VUCA時代を生き抜くためには、このコラムで何度も何度もお伝えしている通り、やはり非認知能力を育むことが重要なようです。
