PISA

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 先日、新聞に経済協力開発機構(OECD)による国際学習到達度調査(PISA)の結果が掲載されていました。PISAと言うのは、3年に1回15歳の子どもを対象にした知識技能の活用力を測る調査で、2022年には81か国が実施しました。その中で、日本は数学的応用力5位、読解力3位、科学的応用力2位といずれも世界トップクラスだったと文科省は評価しています。中でも近年、低下傾向にあった読解力(前回は15位)が著しく順位を上げたことが朗報だと記されています。その理由として、コロナ禍の休校期間が他国に比べて短かったこと、思考力や表現力を重視した授業を実践するようになったこと、IT環境が整備されて今回のようなコンピュータ式の試験に慣れてきたことをあげています。

 しかし、社説には今回の結果を喜んでばかりもいられないと記されています。読解力は好成績だったと言っても10年前の成績には及びません。SNSやゲームに時間を費やす子どもが少なくないこともあげられています。SNSやゲームに時間を費やす子どもほど、平均点が低くなる傾向が明らかにされています。また、今の子どもは、わからないことがあると、すぐにスマホで調べ答えを出そうとします。今の時代、生成AIの力を借りれば、文章も簡単に作ってくれます。人工知能(AI)がさらに普及すれば、何も考えない傾向がさらに強くなることを危惧しています。

 考えることをしないと、AIによって、人が無能にされてしまいます(極端な話かもしれませんが)。人が人たるには、「自分の頭で考える」必要があります。小学校からの学習も思考力・判断力・表現力を育むことを中心に据えています。子ども達の将来を見据えると、生きて立派に働いていくためには、大人の私たちは今のうちから、子どもにすぐに答えを教えるのではなく、まずは子ども自身の頭で考えさせ、自分なりの答えを出させる習慣を幼児期から身につけさせることが大切であると思います。

 

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