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愛着の絆

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   先日こんなことがありました。駅の椅子に座って本を読みながら電車を待っていると、隣に1歳くらいの子どもをベビーカーに載せた母親が座りました。子どもが泣くので、母親はスマホを取り出し、子どもの方に向け、何やら動画を見せ始めました。子どもはすぐに泣き止み、母親は何かの他のことをしていました。公共の場というのを意識したかもしれませんが、スマホを見せるのではなく、話しかけてあげればいいのにと思いました。心理学博士の榎本博明さんは、幼児期には親が子どもにじっくりとかかわることが大切であり、子どもの非認知能力を高めるうえで何よりも大事であると言っています。以下、榎本博明さんの理論を記します。

 発達心理学では、乳幼児期に最も大切なことは、愛着の絆の形成です。1歳児で愛着の絆ができていれば、親がそばにいることで、安心して冒険ができます。公園で知らない子がいても不安を克服して、自分なりに楽しむこともできます。それに対して、愛着の絆がうまくできていない子は、親のそばから離れられません。愛着の絆の形成が順調にいっていれば、そのうちに親がいないときも心の中に親がいる感じになり、不安にならずに一人で遊べるようになります。遊びだけでなく、知的な活動にも集中して取り組めるようになります。その際に積極的に言葉がけをすることが最も大事です。幼い時の子どもにとって、親からの言葉かけというのは絶大な影響力を持ちます。

 子育ての期間は、大変なことがたくさんあると思います。早くその時期を終えられないかと思うこともあるでしょう。しかし、子育てを終えた人間からすると、「楽しい時間はあっという間に過ぎてしまった」と感じます。子育ての時期は、人生の華です。積極的に言葉がけをして、愛着の絆を形成してほしいと切に願います。

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